アロマオイル(精油・エッセンシャルオイル)とは何か

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このサイトでアロマ、またはアロマオイルと
表現しているものの正式名称は
「エッセンシャルオイル」

日本名で「精油」のことを意味します。

ここでは精油(エッセンシャルオイル)とは何か
アロマをはじめて活用する上で
知っておいた方が良いと思うことをあげてみました。

時間がない方は

をご覧ください。

※2018.6.1 記事の構成を少し変更しました。

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エッセンシャルオイル(精油)とはそもそもなんでしょう

精油(エッセンシャルオイル)とは、
植物の花びら、葉、根、枝、種子、樹皮、樹脂、
木部、果皮などの様々な部分より抽出される
天然植物の有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。

通称「アロマオイル」と呼ばれていますが、
実際に商品のラベルには、
「精油」「エッセンシャルオイル」
「essential oil」
などの表示がされています。

これらの表示がないものは、合成香料や
希釈され増量されるなどし作られたもので
精油、エッセンシャルオイルとは言えません。

精油(エッセンシャルオイル)には、
芳香物質以外の水や添加物などは
1滴も含まれていないのですね。

精油の特徴
  • 強い香りがする
    (中にはほとんど香らないものも)
  • 植物の有効成分を高濃度に含有
  • 空気中に放置すると蒸発する揮発性
  • 植物油とは違い、香りがあり油脂ではない
  • 植物油の多くは、油脂といわれる物質ですが
    エッセンシャルオイルは植物が作り出した
    天然の化学物質で有機化合物が沢山集まって出来たもの

植物が香り(精油)を作りだす理由

植物は、私たち人間も含めた動物のように
移動することができません。
嵐がきてもその場に留まり一生を終えなければなりません。

精油は、そんな植物を自ら守るために、
虫や微生物などの敵から防衛したり、
傷を癒やしたり、子孫を残すための受粉をするために
昆虫を呼び寄せたり、その他にも様々な目的のために
精油を生み出したと考えられています。

どのような精油(エッセンシャルオイル)が販売されているか

化学合成されたアロマオイルと
無農薬で天然のピュアな精油(エッセンシャルオイル)があります。

世界中の95%位が化学合成されたもの
残りの5%が無農薬でピュアなオイルです。

化学合成されたアロマオイルとは

世界中のほとんどが合成によるもので
香料や食品の風味付けなどに使われています。

風味が足りなければ合成成分を加えたりすることで
香りの調整などをしています。

調整が可能なことから
コストがかからない製造方法です。

どんな製品に使われているのでしょうか

食品、シャンプーなどのスキンケア商品
洗剤、芳香剤、一般的な化粧品、制汗剤
その他の多くの日用品に使用されています。

商品の原材料表示をみると
「香料」として確認することができます。

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ピュアな精油(エッセンシャルオイル)とは

無農薬でピュアな精油(エッセンシャルオイル)の条件を簡単にあげてみると

  • 芳香植物から水蒸気蒸留法や
    圧搾法などで抽出した芳香分子
  • 成分分析されていること
    (農薬・酸化防止剤の有無も検査されます)
  • 無農薬・化学合成成分無添加であること

その他に土壌は化学肥料を使用せず
製造工程で使う容器などの全ての工程で
精油(エッセンシャルオイル)と化学変化を
起こさないような工夫をしています。

香りの成分としては
化学合成されたアロマオイルは
1種類のオイルにつき5種類程度の
香り成分で構成されているのに対して

無農薬のピュアな精油(エッセンシャルオイル)は
1種類の精油につき数百種類の香り成分で
構成されているものも多くあります。

但し、無農薬の精油(エッセンシャルオイル)でも
化学組成や香りをよく似せた
セラピーレベルのオイルも存在します。

AFNOR(フランス規格協会)や
ISO(国際標準化機構)の基準によると
セラピーレベルのピュアな精油とそれに満たない
オイルとでは区別されています。

オイル製造・販売業者にどこを基準にして
作られたレベルのオイルなのか
確認してみるといいですね。
(店員さんはわからないかもしれませんが・・)

天然のピュアな精油(エッセンシャルオイル)
であっても「化粧品」と認可されているもの以外は
直接、原液を肌に塗ることは認められていませんのでご注意ください。

詳細は、私が書いたこちらの記事をご覧ください。
>>肌にアロマオイルを塗るのは要注意・危険です!

【追記:2017.4.9 複数のアロマをブレンド】

記事中に下記のように記載しているところがあります

上記のアロマを1つまたは複数ご選択
または他のお好きなアロマとブレンドしてもOKです。

一般的にブレンドして好きな香りを
見つけて楽しむ方法がありますが

植物油で希釈(1~3%濃度に)せずに
原液のまま精油(エッセンシャルオイル)を
肌に塗る場合はブレンドせずにシングルのまま

複数のアロマを利用したい時には
順番にボトルを1本ずつ肌に塗るのがおすすめです。
(肌に原液で塗ることができるのは「化粧品」と認可されたものです)

なぜならブレンドすることで
精油成分が化学変化するからです。

成分分析機器があれば、どのように
変化したのかわかりますが
私たち消費者が分析器を手にいれるには
高額過ぎて非現実的です。

1本ずつアロマのボトルを肌に塗ることで
多くの精油成分の恩恵を受け取ることが
できるのでおすすめです。

植物から精油(エッセンシャルオイル)を抽出する方法

植物から精油(エッセンシャルオイル)を
抽出する方法は下記の3つ。

①水蒸気蒸留法:植物の花や葉を入れた釜に蒸気を通すことで蒸気と一緒に精油成分を取り出す方法
②圧搾法:柑橘系の果皮から精油を抽出するときに行われる方法
③溶剤抽出法:揮発性の溶剤を使用する方法のため溶剤が精油に残る可能性があります。

柑橘系を除くほとんどの精油(エッセンシャルオイル)は、
①の水蒸気蒸留法によって抽出されています。
③の溶剤による方法は、メーカーによっても
違いますがジャスミンの精油(エッセンシャルオイル)を
抽出するときに使用されています。

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流行りのアロマテラピーとは

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「アロマテラピー」とは日本語で
「芳香療法」という意味があり
イギリス式・フランス式の2種類があります。

イギリス式はマッサージなどの
リラクゼーション補完療法として
使用されています。

一方、フランス式は医療分野を中心に
普及したため「飲む」「原液塗布」「座薬」
などとしても使用されています。

日本では一般的にリラクゼーションとして
マッサージやエステなどの
イギリス式が多く活用されています。

香り成分があなたの体にどのように入るのか

  • 香り成分が鼻から入り脳を刺激
  • 呼吸により肺から血管へ、
    皮膚から血管へと吸収されます

皮膚の中、さらに細胞膜も通過し
浸透することができるのは
分子量が500以下である「合成界面活性剤」と
「香り」だけなんです。

いつも身近にある香りですが
じつは地味~に私たちの体にも影響していたんですね。

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香りによる嗅覚刺激

嗅覚は五感の中で唯一、
「大脳辺縁系」に直接伝わります。
爬虫類脳(古い脳)とも言われています。

大脳辺縁系は視床下部に作用することで
以下に影響します。

  • 自律神経
  • 内分泌系
  • 免疫系

大脳辺縁系は動物が生きていくために
必要な本能、感情の機能を持った部分。

他の視覚、聴覚、味覚、触覚については
判断・知的活動を司る大脳新皮質へ伝わります。

何が言いたいのかというと

嗅覚刺激は大脳新皮質の知的解釈を通さず
ダイレクトに大脳辺縁系へ伝わるということです。

大脳辺縁系へ伝わったその後に
大脳新皮質へと伝わり「香り」と認識されるのです。

最近では医療としての研究も進められています

日本経済新聞より抜粋(2016.7.1夕刊)

認知症やパーキンソン病といった
脳の病気と匂いの感覚である嗅覚の関係が
注目されている。

香りによって認知機能を刺激したり
40~50代から特定のアロマオイルを
使ったりすることで病気のリスクを
減らす試みが始まっている。

認知機能が衰えるリスクのある人たちに
嗅覚訓練をして効果を確認する研究も動き出す。

●「アルツハイマー型認知症の症状が表れるのは、多くは65歳以上だが、原因たんぱく質のアミロイドβが脳にたまり始めるのは、その20~30年前から。40代からアロマオイルを使うことを勧めている」 日本認知症予防学会理事長を務める浦上克哉鳥取大学医学部教授は説明する。

●服部信孝順天堂大教授(脳神経内科)は「人間は動物と比べて嗅覚に頼らないですむ分機能が衰えがち。 嗅覚を鍛えることで脳機能を改善する方法を探りたい」としている。

使うときに注意すること

アロマオイルを使う時に注意すること

化学合成されたアロマオイルを肌につける場合は
植物油(キャリアオイル)で薄めて
使用することが必須
です。

最大でも3%以下に薄めて使いましょう。
(顔の場合は1%以下に)

使用方法の一例:
エッセンシャルオイルの濃度1%の場合

  • 植物油100ml
  • エッセンシャルオイル20滴

消毒した遮光ビンに入れて作ります。
※エッセンシャルオイルは
1滴=0.05mlで計算します。

【追記:2017.11.18 精油の濃度計算のやり方】

※精油の濃度計算:1滴=0.05ml、1ml=20滴

例えば、30mlの植物油の1%のアロマオイル(精油)の量は、
30×0.01=0.3 →この量の精油が必要ということなので
0.3÷0.05=6 →6滴のアロマオイル(精油)が1%濃度となります。

参考:
5mlの植物油1%=1滴、5mlの植物油5%=5滴、10mlの植物油5%=10滴

植物油(キャリアオイル)とは

キャリア=carry
有効成分を体内に運ぶという意味

エッセンシャルオイルは有効成分を
高濃度に含有した揮発性の芳香物質ですが
キャリアオイルは芳香成分がない植物油。

キャリアオイルを使う理由

精油(エッセンシャルオイル)を希釈して
そのものの持つ力を穏やかにしたり
揮発を抑えて持続性を高めたりするためです。

キャリアオイルにも種類があり
肌質や好みの用途で選ぶこともできます。

キャリアオイルは「植物油」と書きましたが
食用の植物油を肌に塗布するのは避けて下さい。
食用は、製造する過程で添加物が入り
風味付けされたりして純度が低いからです。

必ず「化粧品」の許可をとっている
植物油を選びましょう。

キャリアオイルも
精油(エッセンシャルオイル)と同じように
2種類以上のオイルをブレンドする方が
よりオイルの恩恵を受け取ることができます。

無農薬のピュアな精油(エッセンシャルオイル)を使うとき

化学合成されたものと違い
無農薬で成分分析までされている
ピュアな精油(エッセンシャルオイル)は
フランスなどのEUでは、原液~希釈するなどの
様々な活用方法が可能です。

皮膚塗布、経口投与、香りを嗅ぐ、呼吸から・・・

但し、日本においては自己責任の元でのみ
使用が認められています。

高齢者、乳幼児、妊産婦の方は
使用するエッセンシャルオイルによって
注意が必要なものもありますので
商品の説明書などを確認のうえ活用しましょう。

初めて使うときはパッチテストをしましょう

初めて精油(エッセンシャルオイル)を
皮膚へ塗布する場合はパッチテストを必ず行いましょう。

パッチテストを行う理由

同じ精油(エッセンシャルオイル)でも
人によってはアレルギー反応が出る場合もあります。

アレルギー体質の方や
化粧品にかぶれた経験がある方は
パッチテストを行ってからご使用ください。

パッチテストの方法

腕の内側に使用する濃度の精油(エッセンシャルオイル)を
1,2滴垂らし20~30分位様子をみます。

反応がでなければ使用して大丈夫ですが
48時間後に出るアレルギー反応もありますので
敏感な方はご注意ください。

<アレルギー反応>

  • 赤くなる
    血行促進や脂肪溶解を期待し
    塗布した場合は効果が現れていることも。
    その場合は使用し続けても大丈夫です。
  • 熱っぽく痛む
  • かゆくなる
  • 腫れる
  • 発疹がでる
  • 水泡がでる

これらの反応が出た場合は
使用を控えるか濃度を半分以下にしてから
再度パッチテストを行いチェックしましょう。

足裏は皮膚が厚いので
敏感な方でもアレルギー反応が
出ないこともあります。

また濃度を1~10%に薄めて使用することで
反応が出なくなることもありますので
調整して使いましょう。

食べ物・飲み物に入れられるアロマオイル(精油)とは

製品のラベルに「食品添加物」と表示があり
原産国や消費期限が表記されていれば
食べ物や飲み物に入れることが可能です。

これは食品衛生法で規定されたもので
食品添加物の中の天然香料に分類されていて
食品に香りづけをすることを
目的で使用されるものです。

「添加物」となっていますが
化学的に合成された添加物を
さしているわけではありません。

ということで精油(エッセンシャルオイル)を
食べ物・飲み物に入れる場合は「食品添加物」
という表示があるかどうかを確認し
この表示があるもののみ使用することが可能です。

「食品添加物」表示のない精油以外は
健康に害を及ぼす可能性もありますので
絶対に口にしないようにご注意下さい。

最後に

アロマ(エッセンシャルオイル=精油)は
化学合成されたもの、天然のものに関わらず
「香り」として食品、日用品、環境などに
利用され、体内へと取り込まれています。

今、あなたの周りには
どのくらいの商品に香りがあるのか
調べてみることから始めてみましょう。

これまでは、なんとなく感じていた香り・・・

あなたの日常を豊かにするアイテムの一つとして
積極的に活用してみましょう。

最後までお読みいただきまして
ありがとうございました☆

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